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何があろうと前に進み続けるしか無い_(村上春樹)

ダイアモンドの原石が多分に含まれている場所に来た様な感覚を過ごすことができる。
国際日本文化研究センターHPより



 それは非日常的な場所のようにイメージできるけれど、それだけではない。
実際には、どんな人にとってもとても個人的でかつ日常的な故郷の様であり、伝統的な人類の営みによって積みかさねられた心の故郷とも言えるはずである。



 隠喩の表現をしばしばとりいれる村上春樹の文章の中には、自身に訴えかけてくる文章がたくさん散りばめられている。その文章は明確な文脈にそった構成だが、表現はメタファーとして自身の人生の深部をくすぐる。





こんな感想を書きたくなる村上文学、
本作品もその価値ある世界へ誘われます
皆さんは読んでみてどういった感想を持ちましたか?






(以下抜粋) 
 どれほど長く歩いただろう?時間の感覚はとうの昔に失われていた。方向の感覚も失われていた。歩きながらずっと考え事をしていたせいでもある。私には考えなくてはならないことがたくさんあった。しかし実際にはひどく切れ切れにしかものを考えることができなくなっていた。・・・・・・・・そんな意識が乱れていたせいで・・・もう少しでそれに文字通り正面衝突してしまうところだった。でもそのとき私はたまたまなにかにつまずいて転びそうになり危うく体制を立て直し、そこで歩をとめて、伏せていた顔を上げた。・・・・・・はっと意識を取り戻すと、巨大なかたまりのようなものがすぐ目の前に黒々とそびえ立ち、迫っていた。・・・・・それが森であることが理解出来るまでにしばらく時間がかかった。・・・・樹木は複雑に絡み合ってほとんど隙間なく茂り、森の内部はいかにも鬱蒼としていた。いや、森というよりは「樹海」と言った方がちかいかもしれない。・・・・・・その中に足を踏み入れることに、本能的な怯えを感じた。・・・どれほどの規模かもわからないし、・・・道がどこまで続いているかもわからない。もしその中で迷ってしまったら、そこから抜け出すのはとても難しくなるだろう。それでも思い切ってその中に入って行く他に選択肢はなかった。・・・・・今さら川まで後戻りする訳にはいかなかった。また後戻りして、まだそこに川があるという確証もなかった。

 とにかく私はこの道に沿って進もうと心を決めて進んできたのだ。何があろうと前に進み続けるしかない。
(以上抜粋)
村上春樹著_騎士団長殺し/第二部より

自身が様々な困難に直面した時にまた読み返したい文章。

y.


参考までに



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